会計専門職大学院(アカスク)の奨学金。高すぎる学費の負担を軽減する6つの奨学金。

みなさんこんにちは!
ゆうきちです。

ここでは会計専門職大学院の奨学金に関する内容をより詳細にまとめていきます。

「大学院にはどんな奨学金制度があるの?」
「どれぐらいの成績で貰えるの?」
「奨学金を貰うために意識するべきことは?」

この記事を読むことで上記のような疑問を解決することができます。


会計専門職大学院の奨学金ついてざっくり説明すると

  • 6つの給付型奨学金の制度がある。
  • 入学時の保有資格(簿記1級or会計士試験一部合格)と入試成績で授業料が半額又は全額免除になる可能性がある。
  • 在学中の成績で授業料が半額又は全額免除、日本学生支援機構奨学金返還免除になる可能性がある。
  • 選択科目にどの授業を選ぶかが鍵になる。
  • 上手く利用すれば授業料以上の給付を受けることもできる。

私は2020年の4月に関西大学の会計専門職大学院に入学し、2022年の3月に卒業しました。
奨学金で授業料のうち3/4の給付をいただけました
他にも日本学生支援機構の返還免除(211万2千円)学内の給付型奨学金を1ついただけました。

なお本記事は関西大学の名称をベースに作成しています。各大学で区分の名称など若干の違いがあると思いますので、その点あらかじめご了承下さい。

この記事を書いた人

  • 理系会社員から公認会計士へ
  • 令和4年公認会計士試験合格
  • 令和4年会計専門職大学院成績優秀者卒業
  • 大手監査法人で監査経験あり
  • 勉強法、大学院に関する書籍を執筆

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大学院にある奨学金制度は?

会計専門職大学院にはどのような奨学金制度があるのでしょうか。

まず受けることができる奨学金制度については大きく以下の6つあると思います。
ここでは返済が必要な貸与型ではなく、返済不要な給付型のみを挙げていきます。
また関西大学の会計大学院をベースに作成しています。
他大学には無い制度がある可能性があります。

①入学時に特定の資格保有する方のみ受けられるもの
②入試成績優秀者の方が受けられるもの
③在学中(一年次)成績優秀者の方が受けられるもの
④日本学生支援機構第1種奨学金の貸与を受ける方が受けられるもの
⑤大学の奨学金制度
⑥民間の奨学金制度

それぞれ詳しく見ていきましょう。

①入学時に特定の資格保有する方のみ受けられるもの

入学時特定の資格を保有する方は、それだけで授業料の給付が受けられます。

ただこの特定の資格保有者は、大学卒業からそのまま大学院に進学してきた方のみが対象となります。
例えば、既卒生社会人を経験している方は資格を保有していても給付を受けることはできません。

公認会計士論文式試験 科目免除を1つ以上持っている方授業料2年間相当給付
公認会計士短答式試験合格者授業料1年間相当給付
日商簿記検定1級合格者授業料半年相当給付

現在学生の方で上記の資格を保有している方は、入試の成績や大学時代の成績に関係なく給付を受けられます

②入試成績優秀者の方が受けられるもの

入学試験の成績優秀者も成績に応じて授業料2年分、1年分、半年分の給付を受けられます。

この入試成績優秀者は既卒生社会人経由の方も含め、全ての方が対象になります

なお入試の成績は公開されないため、点数の基準は明らかにされていません。

③在学中(一年次)の成績優秀者の方が受けられるもの

関西大学では在学中(一年次)の成績優秀者が受けられる奨学金制度があります。

一年次の成績によって二年次の学費が半額もしくは全額給付されるというものです。

私の代では、入学人数が50人に対して8人が対象になっていました。

④日本学生支援機構第1種奨学金の貸与を受ける方が受けられるもの

会計専門職大学院に入学時に日本学生支援機構の第1種奨学金の貸与を受けた方が対象になります。
これは日本学生支援機構の制度になります。
(詳細は以下のリンクからご覧下さい)

特に優れた業績による返還免除制度について | JASSO

独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)の公式ホームページです。

一般的な大学院では修士論文が評価対象となるのですが、会計専門職大学院では論文の作成が必須ではありません。
そのため、純粋に2年間の成績だけで評価されます。
成績優秀者と判断されれば、貸与を受けた分の半額または全額が返還免除になります。

貸与額が月に5万円と8万8千円から選択できるため、免除額(24ヶ月分)の金額もそれに応じて変わります。

貸与額(月)受けられる免除額(全額免除の場合)受けられる免除額(半額免除の場合)
8万8千円211万2千円105万6千円
5万円120万円60万円

最大で200万円以上も返還免除にすることができます。

⑤大学の奨学金制度

会計専門職大学院では大学の奨学金制度も利用することができます。

私が通っていた関西大学では「ゆめサポー夢 実現支援金」という制度がありました。
予め自分の夢を提出し、その夢に向けて進捗が認められれば、貸与された支援金の返還が免除になるというものです。

大学によって違いがありますので、一度調べてみることをお勧めします。

⑥民間の奨学金制度

大学経由で募集される民間奨学財団や地方自治体の奨学生制度にも条件が合えば応募することができます。

関西大学では2022年7月現在以下のような財団で応募されていました。
https://www.kansai-u.ac.jp/scholarship/faf96a0f61c488e4c7052826aa3f98a07597429d.pdf

これも入学時に応募しておかないと給付が受けられないものもあるので、入学時に調べておくことをお勧めします。

実際に私が受けた奨学金、受けるために意識したこと

私は社会人を経験してから大学院に入学しています。

実際私は、

①入試成績優秀者
(一年次の学費半額免除)

②在学中の成績優秀者
(二年次の学費全額免除)

③日本学生支援機構の返還免除
(211万2千円の全額免除)

④大学奨学金制度
(ゆめサポ 30万円の給付)

の4つの奨学金を受けました。

おかげで在学中は学費、食費、生活費に悩むことなく、学業に専念することができました。

給付を受けるために意識したことをそれぞれの奨学金ごとに見ていきます。

①入試成績優秀者

一般入試の対策としては簿記二級の学習過去問を3年分ほど解きました。
過去問は公開されているので以下をご覧下さい。
https://www.kansai-u.ac.jp/as/admission/question/index.html

形式が独特なため、受験までにできるだけ多くの過去問を解くことをお勧めします。

また一般入試は毎年7月、10月、1月、3月の4回あります。
その年の入試は何回でも受験でき、その度に学費給付のチャンスがあります
例えば、7月に「給付なしで合格」したとしても給付目的で残り3回受験することができるということです。

実際、私も7月に「給付なしで合格」し、10月の入試で「半額給付の合格」をすることができました。

チャンスが増えるため、入学を検討している方はできるだけ早く受験することをお勧めします。

②在学中の成績優秀者、③日本学生支援機構の免除制度

この二つはどちらも在学中の成績のみで評価されます。
関西大学の場合、成績は秀、優、良、可、不可の5段階で評価されます。

私の成績は以下の写真の通りです。

秀を4点、優を3点、良を2点、可を1点、不可を0点で換算して科目数で割ると、
一年次の成績は3.55、二年間トータルの成績は3.56でした。

会計専門職大学院は卒業に必要な48単位のうち、選択科目が全体の2/3を占めます。
そのため、選択科目にどの授業を選ぶかによって成績に大きな影響が出てきます。

参考までに私が履修計画を作成する際に意識した点は以下の4点です。

①卒業要件を満たすこと
②公認会計士短答式試験の免除要件を満たすこと
③補習所で減免できる単位を最大まで取得すること
④選択科目は目的に応じて選ぶこと
(成績を狙うor将来の必要性が高い)

①〜③に関しては予め要件が決まっています。
そのため①〜③で取得授業すべき授業に絞り込みをかけた上で、
④を満たすために先輩の情報公認会計士の試験との被っているか否か本当に将来に必要かどうかで授業を選びました。

会計専門職大学院では公認会計士試験の内容と近いものから実務的で全く試験に関係のないものまで幅広くあります。

会計士の勉強をしている方であれば、試験内容と近い科目は比較的軽い負担で良い成績を狙うことができます。
しかしそのような授業のみを取得してしまえば、専門職大学院に来た意味があまりなくなってしまいます。
その負担と必要性のバランスを上手く調節しなければいけません。

また授業によって課題の量多かったり、過去問もなく良い成績を取るのが難しいものもあります。
先輩からできるだけ多く情報集めて授業を選ぶことも重要です。

④大学奨学金制度

大学の奨学金には様々なものがあります。

特に入学時には、給付を受けられる制度がないか綿密に調べる必要があります。
入学時を逃すと申込できないものもあるからです。

該当するような奨学金制度には積極的に申し込みをすることをお勧めします。
中には長文の作文が要求されるものもありますが、そのようなものこそ面倒で申込を諦める方が多いのでチャンスです。

まとめ

奨学金に関してまとめてみましたが、いかがだったでしょうか。

奨学金の制度を上手く利用すれば、学費が免除になるだけでなく学費以上の給付を受けることもできます。

このような豊富な奨学金制度があるのも会計専門職大学院の魅力の一つであるといえます。

以上で今回の記事は終わります。

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